TaoChat@1211編集後記

歳が明けたと思っていたら、もう一月が終わろうとしている。能登地震インパクトが大きかった。今朝のYoutubeで、内田樹さんが、能登志賀原発でトラブルが起きていたのに、政府に隠そうとした姿勢がうかがわれると語っていた。そもそも総理が現地に急行しなかったのも不思議だった。自民党の政治資金隠し問題でアップアップしていたこともあるが、初動が遅れたのは明らかだった。災害が起きたときに、どう動くかで国の国民に対する姿勢が明らかになる。自衛隊の派遣も遅れ、災害レスキュー隊の派遣も遅れた。その割りに、内閣支持率は25%をキープし、自民党支持率も30%と他党を圧倒している。国民も政治批判する気も失せている状態である。

この一週間のニュースは、JR東日本の新幹線の架線トラブルと、JAXAの月面探査機のピンポイント着陸が印象的だった。架線トラブルの方は、架線を引っ張る錘を吊る鉄棒が破断したことが原因だった。目視ではOKだったそうだが、やはりX線で内部の亀裂を調べないとだめだと思う。月面探査機の方は、どのようにしてピンポイント着陸が可能になったのか興味がある。目標地点から55m外れていたそうだが、その精度は素晴らしい。個人的には、NHKの「魔改造の夜」が印象的だった。トイレのおもちゃを宙返りさせてきれいに着地させる技を競うものでした。参加したのは、東工大パナソニック、O社(中小企業)の3者。完成度の高かったのは、東工大で優勝した。何がよかったかというと、飛ぶ距離は及ばなかったが、着地がうまくいった点。パナソニックは、距離は出たが着地はだめで、目標レベルまでのギャップが大きいと感じました。東工大は、着地がうまくいっているので、距離を伸ばす対策さえできれば、課題はそう大きくないと感じました。O社は、最初は逆送し、2回目は動かずで、チャレンジ以前の問題のように思った。

メルマガの言葉は、列子より選びました。川合康三氏の「生と死のことば」(岩波新書)で見つけました。列子の文庫本は持っていましたが、積読でしたので、これを期に読むことにします。孔子と隠者の問答は荘子にも出てきますが、列子にもあるのは知らなかったです。列子道家の本なので、当時支配的であった儒学の考えにまさる考えとして、タオの思想をアピールしたものと考えられます。タオには、生きている間に生を楽しむ姿勢が旺盛なのが素敵です。今回の言葉でも、貧乏が強調されているので、金をかけないで人生を楽しむことになる。そのためには、自然界に目を向けることになる。自然界はうそをつきません。自然界にだまされたと思うときは、人間の目が思い込んだことになる。光の屈折で蜃気楼を見るように、人間の目がだまされることになる。列子の言葉でいいところは、死が終わりを決めている点です。苦しみも楽しみもすべてそこで幕が下りる。それまでどう楽しもうが個人の自由。そこがタオのいいところ。