TaoChat@1223編集後記

今日はみどりの日だそうだ。初夏なので散歩していても緑がまぶしい。退院して11日になるが、体調は順調に回復している。ただ薬のせいなのか、血圧が低く、立ちくらみを感じた後、顔のほてりを感じることが多い。次回の再診の際、医者に聞いてみることにする。この一週間の出来事は、4月30日のポール・オースターの死去はショックだった。肺がんで亡くなった。彼の作品は愛読書だった。柴田元幸先生の訳も素晴らしかった。もう新たなオースターの作品は世に出ないと思うと寂しくなる。あとは、読んでいない作品を読むしかない。プライベートの一週間は、入院中は寝ている時間が多かったので、退院後は起きている時間を増やすことと、歩く時間をとることに注力した。ただ、座っていて立ち上がるときに、毎回立ちくらみするのが怖かった。食生活は塩分摂取量を1日5g以下にするのを心がけている。とにかく塩分はあらゆる食材に使われており、気にしないと簡単に10gは超えてしまう。パスタソースは5gあり、ハンバーグを食べただけで5gは超える。味噌汁やラーメンのスープを飲んだだけで更に塩分は増える。これまでどんなにひどい食生活をしてきたのかおぞましくなる。

今回の言葉は、初夏にあった蕪村の句を選んだ。今の自分の感覚にそった句である。初夏の風を脛毛で感じるところが面白い。なぜ脛毛で感じるのか、それは衣替えで脛を出すようになったから。もちろん衣替えで半そでになれば、腕の毛で風を感じてもよい。しかし、病気で寝ていれば、歩くことができず脛も細くなる。さらに年老いていれば運動不足でさらに細くなる。そんな衰えた脛でも、そこに生えている毛は敏感に微風を感じることができる。まだ季節の変化を感じられるこの肉体に命の喜びはあふれる。蕪村の句は、触覚を通して気の流れを表現しているところに面白さがあるようです。