メルマガ配信した昨日は、時間が取れず、編集後記は今日になった。今日は東京では午後から雪がふるそうだが、湘南では天気がよくなりそうな空模様である。今朝新聞を見ていたら、コロナ感染者がまた増えているそうだ。東海地方にいる義母も96歳で介護施設でコロナ感染し、2週間ほどで元気に生還した。ワクチンのおかげで熱は出たものの、症状悪化は抑えられるようである。私もコロナ感染を避けるべく、通勤途上や、職場でもマスクをしている。この一週間のニュースは、海外ではアメリカがイラン軍への報復を行い、3人の米兵死者に対し、10倍返しの45人の死者を生み出している。ガザに対するイスラエルの100倍返しと同じ理屈である。力に対し力で応じている。しかし、人質は帰っておらず、ガザ市民の恨みは増すばかりである。禍根を残す戦は結局負け戦である。交渉で禍根を残さないように国土を決めれば、平和が戻ると思われるが、宗教対立が絡んでいるため、複雑化していると考えられる。日本は原爆を落とされてアメリカに負けたが、日本人に禍根は残っていない。もしGHQが天皇制を廃止していたら、禍根が残っていたかもしれない。宗教は絡んでいないが、国の伝統を無視する策には抵抗を感じるのは当然である。パレスチナの民はそもそもそこに住んでいて生活基盤をそこに置いていた。そこに突然他所から、欧米から力をもらったユダヤの民が押し寄せてきた。それがパレスチナの伝統を無視した策だった。どんな国民だって抵抗するのは当然である。その立場を理解せずに、力で押し切るのは横暴の何者でもない。
今回の言葉は老子からいただいた。老子は自然の掟を大事にする。自然界では、強者が弱者を食い尽くすことはしない。地上の最強の生き物だった、あの恐竜だって、気候変動に対し適応できなかった。自然界は持ちつ持たれつで、強者は弱者の恩恵をこうむって生き続けられたわけで、気候変動で弱者が消えると、弱者を食っていた強者も絶えることになった。平和のためには、仏教の教えが必要となる。自然界には強者も弱者もない。自然の掟を超える強者は存在しない。最強の独裁者にも自然死は訪れる。死のメカニズムは、独裁者の細胞のなかに組み込まれている。自然の掟が、独裁者の命を決めている。自然の掟を理解すると、自分が因縁によって生かされていることを自覚できる。
そのような自覚があれば、決して、弱者を排除するような対応は取れないはずである。老子の教えは、きわめて自然で当たり前の教えだが、力や富をそなえてくると途端に見えにくくなる教えでもある。