TaoChat@1133編集後記

今日も朝から暑い。エアコンは使わず、扇風機で凌いでいる。3日前に4回目のコロナワクチン接種を終え、熱は出ないものの体が熱っぽく体調が悪かった。首の周りをアイスノンで冷やすと楽になるので、軽い熱中症のようである。ネット検索すると、首の周りの血管は太いので、そこを冷やすと冷却効果があり、血液の温度が効率よく下がるとあった。寝るときも、首の周りを冷やすとぐっすり眠れる。人間は暑さに強く寒さに弱いといわれるが、私は暑さにも寒さにも弱いようで、70歳を超えるとその弱さが増しているようである。

この一週間の出来事は、コロナ感染者が急激に増加し、過去一週間の累計感染者数が世界一になったと新聞が報じた。インフルエンザと考えればそんなに驚くことはないが、持病や体質のため、ワクチン未接種の方には、まだ心配なことが多い。こどもたちの家庭もいずれも感染者が出た。一方は親も子供の感染し、子供は未接種だったが、重症化せずに済んだ。もう一方も嫁が感染したが、その他は症状が出ず(検査はしなかった)、これも無事に済んだ。発表される感染者数は実質的に氷山の一角だと考えてよい。感染していても症状が出ず、そのまま検査も受けず済んでしまうケースが多々あるからである。これは日本も外国も変わらない。中国は強制的に検査を受けさせられるので、感染者数は抑えられるが、これを公表するか否かはわからない。政府が経済を止めずに、感染者を流動的にするのは止むを得ないことなのかもしれない。これまでワクチンを打って熱を出したことはないが、コロナワクチンは3回目で熱を出したので、体にとって強烈なワクチンであることを実感した。従って、この先何回も打ってよいのかという心配もある。

今回の言葉は、荀子から選んだ。今朝たまたま寝床の中で、東大TVの高校生のためのオープンキャンパス2020を聞いていた。小島毅先生の「孟子荀子か:人間観の二類型」が面白く、荀子性悪説に関する言葉を選ぼうと、持っている本をめくった。荀子には性悪篇があるが、その数篇うしろに大略篇があり、そちらのほうに、最近の世の中にあっている言葉を見つけた。因果応報というと仏教的だが、性悪説と結びつけると、自分の利益を中心に動いてしまう結果、いろんな事件がおき、災いが最終的に自分に還って来るという真理を自覚させる言葉になっている。政治家とカルト教団統一教会の関係も、不正に目をつぶる見返りに、無償の支援を得るという関係があった。不正によりカルト教団が日本の信者から巻き上げたお金が、教団の全収益の7割にあたるというのは驚くべきことでした。荀子の言葉は、もっと身近にもあてはまる。あるふたりが口けんかをし、むしゃくしゃした一方が相手の関係者に心無い言葉を吐いてしまった。その言葉を受けた人は傷つき悲しむ。世間でいう、坊主憎けりゃ袈裟まで憎いである。一方、口けんかした相手は、口けんかが要因のひとつなのに、心無い言葉を吐いた相手を大人気ないと責める。客観的には、どっちもどっちである。悲劇なのは、とばっちりを受けた側である。心無い言葉を受けた側は、そういう人間として見方が変わる。この見方の変化が、将来起こる事案の結果に影響を及ぼすことがありえることである。「江戸の敵を長崎で討つ」的な事案になりえる。今回の安倍元首相の暗殺事件はそうともいえる。今の世の中の出来事は皆、荀子の言葉の周りで渦巻いている。