TaoChat@1078編集後記

いつも土曜日にメルマガ原稿を書いているが、今回は1回目のコロナワクチン接種をするために会社を休んだので、金曜日の編集後記となりました。

近くの医者で予約が取れ、遅ればせながら1回目です。世の中の感染状況はデルタ株が主流となり、ファイザー社は3回目の接種が必要と宣言しています。イスラエルでは2回目の接種を終えても感染拡大をし、2回の接種ではデルタ株に対し6割しか有効性がないと声明を出したことも影響しているのでしょう。日本でもデルタ株の感染が増加し始めており、再度の緊急事態宣言はそんな状況を反映していると考えられます。

新聞には、ワクチン接種を終えた高齢者の消費が急増していると書かれていました。旅行の予約かもしれませんが、あまり調子に乗って出歩かないほうが身のためと考えられます。ひとり旅行ならまだよいかもしれませんが、グループとなるとクラスターの怖れも当然出てきます。

この1週間のビッグニュースはまたしても大谷翔平さんです。とうとう松井秀樹さんの記録を抜き、32号までホームラン数を伸ばしました。この調子で行けば、50号も夢ではありません。

今回の言葉は易経から選びました。きっかけは、円覚寺の横田老師がYOUTUBEで配信している管長日記にあります。言葉の無力さと可能性に言及したお話を聞き、関連した言葉を探そうといろいろ書をあたり、易経に行き着きました。中国人は言葉の無力さを痛感していると、易経の解説本に書いてありました。他人の言葉を信用しないのが原則とする。だからこそ、血の通った親族の結束を大事にするため、海外に出ても信用のできるグループをもとに事業展開できる。華僑の強さはそこにある。しかし、中国は漢字を発明し、それをもとにおびただしい数の書を世に出しました。日本はその書のお陰で、発展を遂げました。しかし、易経の言葉は、書の言葉を鵜呑みにしてはいけないといいます。コロナの今、あまりにも実体のない言葉が横行していると嘆いた新聞記事を横田老師は取り上げました。いわゆる頭の中だけで生み出した言葉を政治家が発し、それが実体を持っているかのようにマスコミが報じる。国民はそんな言葉を信用しない。

しかし横田老師は、言葉の可能性にも言及します。言葉で社会生活をするので、言葉の可能性がなければ真っ暗です。言葉が生きて来るのは、言葉を発する人の心が見えるときです。心がない言葉が飛び交う世の中ですが、心を見るには、自分から心を表現する言葉を発することだと横田老師の話を聞きながら感じました。