TaoChat@1052編集後記

3連休がスタートしたが、世の中は2回目の緊急事態宣言で自粛ムードになっている。

天気はいいので外に出たい気分だが、散歩にとどめようと思う。

コロナ感染は加速しているようだが、政府の対応はどこか緊張感に欠ける。

会食時の感染が危険といいつつ、自分たちは高級焼肉店で会食を続けている。

クラスターで市職員や警察署員が感染しているのも、皆会食時である。

まるでコロナという戦場で、自分だけは弾にあたらずに生き残るという根拠のない自信をもっているかのような振る舞いである。

今回の言葉は、荘子から選んだ。

ネタ本は、諸橋轍次氏の「荘子物語」(講談社学術文庫)である。この本は老子の教えも載っておりお奨め本である。巻末には引用した原文も載っているので便利である。

達生篇にはいろんな説話があり、酔っ払いは車から落ちても怪我をしないという説話もある。酒に酔うと、体に余計な力が入らず、受身もうまくいくという話である。

今回は、水泳の達人の話を取り上げた。

確かにはなれ小島に育った子供は、海が遊び場で、海に慣れ、海の怖さも海の楽しさも知り尽くす。海にもぐれば、魚や貝や海草だってとり放題である。

今回の話は滝に飛び込む男の話だが、故という環境になじんで、性という技が磨かれ、自然の理をつかむと力が抜けるという、命に至るプロセスが語られる。

命に至る説話が、荘子にはあちらこちらに散りばめられている。

是非、目を通してその意を味わう機会を得ていただくと自粛の時間を有意義に過ごせると思います。