TaoChat@981編集後記

あんなに暑かった夏が終わろうとしている。

昼の長さは確実に短くなっている。

5時には明るかかった朝は、今は薄暗い。

夕方6時になると、すでに薄暗くなっている。

昼の暑さも秋の涼しさを含み、過ごせない暑さではない。

季節は廻るという実感がわく頃合いである。

今回は、墨子の言葉を選んだ。

墨子は兼愛の思想と呼ばれる。

キリストも、隣人を愛せよというが、墨子の兼愛は、家とか国家とかの枠を超えて、相手を愛し、相手の役に立つように動けと教える。

天の慈愛にならって兼愛思想を広げると、人間存在の限界を自覚でき、その限界を超えるためにお互いの信頼も育まれるという。

今世界全体が自国ファースト、社会全体が自分ファーストになりかかっている。

自力主義というか、自分の力を過信する風潮がある。

天の慈愛は、その過信を突き崩す天災によってもたらされる。

核戦争で人類が滅びる前に、環境破壊により天の慈愛を受ける道を自ら閉ざすことで、人類は滅びると思われる。

自分ひとりの力なんて、ちっぽけなよりどころである。

地球規模の兼愛の浸透によって他力を結集し、環境破壊という大問題に立ち向かうことができる。

墨子の言葉は天からの温かいメッセージである。