TaoChat@1054編集後記

今朝の空はどんより曇っている。雪が降る予報がでていたが、今は雨が降っている。

この一週間の出来事は、米国でバイデン政権が生まれたことが筆頭にあがる。史上最悪のトランプ政権が終了したことは今年初のめでたいニュースといえる。大統領を辞める前に多数の死刑囚の死刑執行を行なったのは、非常に悲しい出来事である。人の命を署名一つで事務的に奪うという業は最後の汚名であろう。輪をかけて、仲間の恩赦まで行なった。バイデン大統領には、アメリカの国際的なリーダーシップを取り戻してもらいたい。日本の首相はリーダーシップのなさで右往左往していて、支持率は低下する一方である。これでは選挙に勝てないと、自民党内で次期総裁候補を決めようという動きが始まっているようである。海外ではワクチン投与のニュースが持ちきりである。

日本の状況を見ていると、ワクチンは入手できても、打つ人が足りないという問題が見えてきた。接種会場に行って、逆にコロナ感染したのでは目も当てられない。

そもそも既に感染して、抗体の出来た人は打たなくてよいのかもわからない。

ワクチンを打っても2週間くらいは抗体ができないので、その間の感染はどういう影響があるのかもわからない。医療従事者の次は、65歳以上の高齢者だそうだが、その前に、無症状で移動機会が多い若者のほうに先に接種し、感染しにくくするほうがよいとも思われる。ノルウェーではワクチン接種後に死亡した高齢者も出ているそうである。ワクチンを打っても、抗体ができる前に死んでしまえば、打った意味がなくなる。

接種と治験を同時にやる目的なら高齢者のデータは大量に集まるので、それなりの意味はあるが、モルモット代わりになるのは勘弁願いたい。

今回の言葉は、老子よりいただいた。希言は自然(じねん)なりという老荘思想の根本をなす言葉の一つである。

無常なる知恵ともいえる。海に流れたプラスチックが海洋生物の命を奪うことがわかり、コンビニやスーパーのレジ袋が有料化された。

人間が発明したプラスチックが、自然のなかで分解されずに残るためである。

無常に抗する材料が自然を破壊する現象である。インドでもチベットでも人間の死体は、自然に帰している。死体を鳥に食わせ、骨は焼いてカルシウムにして魚に食わす。墓を作り遺骨や死体を保存する場合、墓に高額がかかり、墓で苦労する。

ブッダの教えも墓を作れといわない。生きているうちに仏の心を持てという。

それでこそ、永遠の教えとなる。あの世で往生しようという、後回し的往生を考えるから、この世で世俗的な善行を積もうとする。

老子の教えも、生きている時間内にどのように生きるべきかを教える。人類が生きた時間よりも自然が流れた時間のほうが圧倒的に長いから、そのなかに潜む希言に耳を傾けろという。今回の言葉も、コロナも自然のひとつのウィルスだと教えてくれる。