TaoChat@1214編集後記

暖冬ということだが、今日はそれなりに寒い。明日はまた暖かくなるそうである。花粉が飛び始めているのか、くしゃみの回数が多くなり、眼もうるんでいる。今日も散歩に出かけたいところだが、迷っている。

この一週間はいろいろあった。日曜には、孫息子のピアノ発表会に行き、練習の成果に感動した。ひとつもつっかえずによく指が動かせるものだと感心した。演奏中は撮影禁止だということで、その場で録音アプリをダウンロードしてスマホで録音してプレゼントした。高齢者としてはスマホの威力に感動。翌日はe-Taxを利用してPCで確定申告をした。医療費控除を受けるため、書類作りが大変だった。診療や薬の領収書60枚ほどを手入力した。かみさんの分がほとんどだが、マイナポータルからダウンロードできるのは自分の分だけなので不便で仕方がない。結局、50000円納税することになった。働いている分、厚生年金は減額され、住民税や社会保険料も高くなっている。何のために働いているのかと問われれば、健康のためと答えるしかない。健康はお金では買えないので、働くことでそれが得られるのなら仕方がない。今週の読書は、通勤で読んでいた小川洋子さんの「ことり」(朝日文庫)を読みおえた。YouTubeの「人生に、文学を」オープン講座で小川さんが話された著書である。小鳥のことばがわかる兄弟の話だが、心温まる語りでお薦めしたい本である。寝床では、安部公房の「けものたちは故郷をめざす」を読んでいる。読み始めるとすぐに眠くなり、こちらはなかなか進まない。

今週の言葉は、西行法師の歌である。メルマガに書いたが、山木幸一著「西行の世界」で見つけた歌である。これは有名な歌らしい。小林秀雄氏も「西行」のなかで取り上げているそうである。「西行」は読んでいるはずだが、頭に残っていないので、味わいが足りないようだ。「西行の世界」では、いろいろな人間の解釈が載っていて面白い。西行の時代には、富士山も活火山であったようで、煙を吐いていたことがうかがわれる。その景色を思い浮かべるだけでも楽しい。今富士山は休火山だが、そのうちにまた噴火することもありそうである。関東ローム層は富士山の火山灰も入っているので、噴火したら、東京の首都機能は麻痺する可能性大である。だから首都機能は分散すべきといってたのに、という言葉が聞かれることがないのを願う限りである。富士の煙が流れるのを見て、自分の思いの行く方なしを歌うとは、なんと風流なことか。今だったら、新幹線の中でスマホに夢中となり、そのまま通過するのが落ちである。西行法師の旅に同行して、思いをたどれるというのも、歌を味わう楽しみといえる。そして、法師の思いと、今の自分の思いを重ねることもさらなる楽しみとなる。