TaoChat@1173編集後記

5月連休も終りに近づいている。晴天は今日で終りらしい。昨日は能登地震があり、家が倒壊したところもあるようだ。被災された方にお見舞い申し上げます。とにかく日本に住んでいる以上地震から逃れることはできない。どこにいても地震は付いて来る。関東も大地震の危険は予知されている。関東大震災は1923年におきているので、今年は100年目にあたる。100周年ではないが、今年大震災が起きても不思議ではない。

火山国なので温泉に恵まれる反面、マグマを生み出すプレートの沈み込みが岩盤にひずみを生じ、岩盤がひずみに耐え切れなくなり地震が多発するという負の面もある。富士山の噴火も1707年に最後の噴火がおきているので、300年以上噴火していない。地球史から計算すると30年に一度噴火している計算になるので、噴火の可能性もゼロではない。とにかく、備えだけはしておいても損はない。

この一週間のできごとは、宮古島で遭難した陸自のヘリの機体一部が引き上げられたのが能登地震の次に大きいだろう。なぜ墜落したのかの解明が急がれる。天候もよく整備も問題なかったヘリがなぜ墜落したのか、ミステリーの渦中にあった課題である。

プライベートでは、2日に孫たちが泊まっていき、翌日えぼし岩の見える海岸で遊んだ。孫たちは水遊びのあと、砂浜に穴を掘り、足をうずめて遊んでいた。他愛もない遊びだが、足を固定すれば体を斜めに傾けてもこけないので、いろんなポーズを写真に撮っていた。日差しがつよく、半袖から出していた腕が日焼けしていて、風呂に入ったとき肌が沁みた。一週間の読書は、通勤中は、コエーリョの「ザーヒル」を読み始め、家では、谷崎潤一郎の「吉野葛蘆刈」を読み終えた。「蘆刈」は面白かった。淀の中洲で偶然男に出会うまでのイントロは長かったが、その男の父と彼が慕う女と、女の妹を加えた3人の関係が男の話で語られる仕掛けにひきこまれてしまった。自然のなかの景色と物語の展開が無理なくマッチしている、谷崎さんの文章力に圧倒される小説である。

今回の言葉は、まど・みちおさんの詩から選んだ。「さかな」という題が付いている。何気ない言葉が並ぶが、さかなが自分だったらと考えさせる詩である。知らないほうがいいこともある。知ることで悩むこともある。知って学ぶこともある。しかし、死後のことは悩んでもしかたないとさかなは教えてくれた。