今日は七夕です。
日本全国で記録的な大雨が降って、被害もあちらこちらで発生しています。
被災された方々にお悔やみとお見舞いを申し上げます。
その中で、オウム死刑囚7名の死刑執行が行われました。
死刑廃止論が世界の趨勢ですが、日本には死刑は残っておいて欲しいと考えます。
麻原元代表は最後まで口を閉ざしました。
真相は闇に葬られましたが、それが彼の選択だった。
今回の言葉は、常日頃われわれがやっておかねばならない心の状態を教える菜根譚の言葉です。
心が揺れ動いていると、世界は違って見えてくる。
世界は自分の眼が見ているので、見える世界は自分の世界です。
心がオウムに囚われていると、オウムの世界しか見えてこない。
心を止水の状況に置ければ、水面の月がそのまま見えてくる。
その世界が本性という世界。
心がオウムに囚われた結果、坂本一家殺人事件やサリン事件を引き起こし、多くの命を奪い、今も後遺症で苦しむ人も多くいる。
国家権力から自由になりたい人々の集団が、オウムという別の権力にしがみつく。
オウムに入信したエリート集団は、国民の真の姿が見えていなかった。
国民は国家権力を肯定しているわけではなく、とにかく平和に暮らしたいだけである。
死刑制度も国家権力が秩序維持のため導入している極刑に過ぎない。
オウム事件の最後の被告人が今年始め、無期懲役が確定して、20年以上続いたオウム事件の総括が、死刑執行で終わろうとしている。
死刑囚の最後のチャンスは、自分を見つめ直す時間だった。
何故、このような大罪を犯してしまったのか?
ごく普通の医師であり、技術者だった人間が、教祖の言葉を信じて、凶行に至った。
あるときから、オウムという渦に飲まれて、そこから身を退く事ができなくなった。
自由になりたい人間は、心をまず自由にしなければならない。
そうしないと、本当の世界は見えてこない。
菜根譚の言葉は、常日頃、虚心になる訓練をしておかないと、知らないうちに、心は何かに囚われいく危険性をも教えてくれる。