TaoChat@1117編集後記

4月第二週の土曜日である。桜が開花してから一週間ほど経つが、まだ咲き続けている。いつもより長続きしているように見える。今日も花見に出かけようと思う。

この一週間の出来事は、ウクライナで始まり、ウクライナで終わったようだ。その間、シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」を読み返した。悲しい物語だが、ウクライナとロシアの戦いで引き裂かれた恋人どうし、肉親どうしもきっといるだろう。なんでこうなるんだという思いが湧いてくる。ロシアよ、そんなに領土を広げてどうするんだという気持ちが湧いてくる。大国の独裁者は領土の広大さが自分の権力を表わすものと考えるようだ。ロミオのモンターギュ家とジュリエットのキャピュレット家のいさかいの犠牲者となってしまった二人。ロレンス神父の思い付きが、思わぬ方向へと事件を導く。ジュリエットの仮死を説明する手紙がロミオに届かず、ロミオを先走りに駆り立てる。2週間でウクライナを落とせるという思い付きが、住民のジェノサイドという最悪のシナリオを導いてしまった。そんなことを思い浮いかべながら読んでいた。

今回の言葉は老子から選んだ。ささいなことから大事件が起こる。ささいなうちに手を打っておけば大事件は防げたのではないかと、大事になってから反省することを人間は繰り返してきた。もう一度時間を遡って過去の過ちを思い返して欲しい。核兵器を使うぞという脅しは、家族を原爆で失ったことのないプーチンだから言える言葉だと思う。

オバマ前大統領が広島を訪れたように、プーチンにも広島を訪れて欲しかった。また、今回チェルノブイリ原発塹壕を掘った兵士の今後の健康の変遷を見守って欲しい。あなたは、自国民すら道具として放射能にさらし、自分の野望のために消費しているに過ぎないことを知って欲しい。