TaoChat@1114編集後記

朝からどんよりとした空でウクライナの戦況のような天気である。からっと晴れて停戦のきざしが見えるようになるといいのだが。ポーランドに避難した子供たちの映像がTVで流れたが、避難所の床を自動車に乗ってはしゃぐ姿は緊張する気持ちに少しの安らぎを与えた。ロシアはこの子達にどのような故郷の荒廃を見せるだろうか。プーチンは世界に今世紀最悪の戦争犯罪人のイメージを植え付けた。自国では英雄かもしれないが、世界では通用しない。ウクライナ危機を目の当たりにすると、お笑いの番組を見る気がしなくなる。彼方の国で、非道な扱いを受けて苦しんでいる民がいるのに、笑ってていいのかという思いになる。プーチンを倒すには、世界には味方はひとりもいないことを示すしかない。中国は姑息にも味方であることを約束している。ロシアの軍事的脅威を支持し、兵器まで供与しようとしている。何のためか? 台湾侵攻を見据えた、対米戦略の一環であると思われる。台湾侵攻の際は、ウクライナ侵攻の際の恩を返してもらおうとするだろう。

今回の言葉はトルストイからいただいた。トルストイの言葉はロシアでは死語になっているのだろう。大国の愛国心はねじまげられ悲劇を招く。プーチン愛国心も悪魔の呪いに変っている。核の脅しをかけている分、愛国心は狂気に変っている。悪魔から、お前が倒れるか、ウクライナを倒すか、どちらかを選択せよと挑まれているようだ。

「他人の犯した罪は目の前にあるが、自分の犯した罪は背後にあるのである。」も、トルストイの名言である。戦争を始めるときは、他人の罪を前面に掲げ、それを是正するため正義の軍を派遣するという形をとる。自分の犯した罪、ウクライナ侵略でいえば、民間人の虐殺や原発攻撃は背後に隠す。しかも他人の罪はフェイクで開戦の言い訳にし、自分の罪は知らないふりをする。ロシアの文豪はロシアの罪を見抜いている。チェチェンでは思い通りになったことがウクライナではまだうまく行かない。その焦りが生物化学兵器核兵器に手をかけようとさせる。まさに人類の平和に対する挑戦をプーチン・ロシアは行なおうとしている。この大罪の代償は大きい。