この一週間は、私的には失職状態に突入し健康保険の任意継続手続きをしたことがビッグイベントだった。求職活動は相変わらず続けているが、近近の仕事は見つかっていない。世間の出来事としては、志村けんさんの死のインパクトは大きかった。志村動物園の番組は時々見ており、自然体の志村さんを見るのを楽しみにしていた。
志村さんといえば、東村山音頭にはじまり、ひげダンスや馬鹿殿様、そして、やさしいおじいちゃんの志村動物園だった。コロナからひっこり生還して皆を驚かすだろうと思っていた矢先で、まさにうそだろうとつぶやいてしまいました。
そんな志村さんをしのんで、今回の言葉を選びました。
道元の言葉は、志村さんの人生を讃えているようです。
70年の人生は、山あり谷ありでしたが、志村さんの性格なんでしょうか、決してくさらず、地道に笑いの道を歩んでいかれたとお察しいたします。
たきぎは燃えて灰になりますが、灰はたきぎに戻らない。
時間は前にしか進まない。道元の名言だと思います。
人間はそこから何を学ぶのか?
前に進む時間の中で、何度か転機が訪れる。その転機において、何を判断しどう行動するかが大事になる。転機はピンチとも言える。ピンチはチャンスと言うが、そこに人生を賭けてみる。ピンチをチャンスに変えるのは、その人の行動になる。
私の場合は、今回の失職はピンチでもあり、チャンスでもあった。
失職する前に見えていなかった、就職市場の状況、非正規労働者の扱われ方、政府がいう働き方改革の虚像といったことが、当事者として実感できるようになった。
ピンチのときこそ、道元の言葉は切実さをもってくる。
死んだものはもとに戻らない。ピンチに絶望すると精神は死んでしまう。しかし、精神は一度死んでも生き返る事ができる。
生き返らせてくれるのは道元の言葉である。
まだ肉体的に死んでもいないのに、生きている時間を無駄にするのかと。