TaoChat@880編集後記

今週の出来事を振り返ると、トランプ米大統領国連演説で、北朝鮮への経済制裁を断固実行する意志を明らかにし、日本では安倍首相が衆議院を解散し、選挙を行うと発表しました。仕事人内閣を発足させたのは8月頭ですから、仕事人に仕事をさせずに選挙するのは、横暴さが目に付きます。

狙いは、消費税増税憲法改正のため、国会で多数を占めるためと想像がつきます。選挙のために、どのような将来展望を語るかわかりませんが、経済優先政策より、この国をどのように再建するかの展望を語って欲しいと思います。

首相就任期間にできることは限られます。自分が選挙民の賛同を得られる期間に、どのような基礎を築くのか、長期展望を語ってもらいたい。

日本の政治家は、目先の票獲得のため、見えている問題の解決策を語って見せます。実際当選すると、党利党略の下で語った解決策など何処吹く風です。

その点で言えば、明治の政治家のほうが、この国の再建のために、心血を注いだといえます。富国強兵し、帝国主義の列強に加わるという長期展望は間違っていませんでした。そのお陰で産業は発展し、戦後の急速な回復をなし遂げられました。

今回のメルマガは、目先のことで思い悩む愚かさを反省し、もっとスケールの大きな見方で今の問題を考え直してみようという、視点で、自省録から言葉を選びました。もちろん、自省録の言葉は、個人的なレベルでの助言ですが、政治家や官僚も、もっと長期的な視野でこの国の未来を考えてほしいというのが私からのメッセージです。

ひとつの例が、アメリカのアル・ゴアです。

彼はアメリカの政治家ですが、情報スーパーハイウェイ構想を唱え、インターネット普及に貢献し、地球温暖化問題を世界的に啓発し、長期的な視野で地球の未来を考えてきました。

このような政治家が日本にいるかというとNOです。

アメリカの協力なしに何もできないというのが、日本の政治家です。

日本を改造していこうと構想を出せたのは田中角栄だけです。

核の傘を乗りこえた防衛論を提案できる政治家が何故いないのでしょうか?

国の借金を先送りして、今できることしかしない。年金負担も、将来の若者に先送りする。

これでは、国民が将来の不幸な子どもを生まないように考えるのは当たり前。

目先のことであくせくする、我々と同レベルの政治家が大半というのが、現状なようです。