TaoChat@930編集後記

一昨日未明に発生した北海道大地震

火力発電所が壊滅したおかげで、道内が大停電を起こした。

電気が止まると、ポンプが動かなくなり、冷蔵庫は止まり、スマホの充電もままならなくなり、日常生活に大きな支障をきたす。

幸い、電力のほうはおおむね復旧したが、まだ安否確認がとれていない方もいて、100%復旧には時間がかかる。

被災された方の記憶に焼きついた災害だったと思う。

老子は、頭に残る知識を減らしていくと自由に動けるという。

忘れることは無為に近づくきっかけとなる。

災害の記憶のほうは忘れると同じ失敗を繰り返すことになる。

記憶をどのように生かすかが記憶の役目といえる。

記憶は覚えていることに意味があるわけではない。

記憶からどのように学ぶかが大事になる。

今回の言葉は、川端康成氏の記憶の言葉である。

それでなくても記憶力低下の毎日を送っている自分である。

アリスのままで」を見て、ショックを受けた。

自殺すらままならなくなるので、ノートPCに睡眠薬を飲む指示を書いておき、薬の置き場所までメモにしておく。ひどくなるとPCに残したことすら忘れ、自殺も不能になる。何かを言おうとしても、言葉が出てこない。言葉はいえなくても、心は持っている。うれしい。悲しい。痛い。苦しい。心は笑みと涙で感情を語る。

人間、記憶を失っても、記憶を言語で表現する能力を失っているだけかもしれない。

右脳の中のイメージとしての記憶は残っている。

それに対する感情は心に刻まれている。

アリスのラストシーンの言葉は、それを物語っているように思えた。