TaoChat@906編集後記

「春眠暁を覚えず」というが、暖かくなってよく眠る。

昨夜10時にふとんに入って、起きたら6時だった。

6時間も眠れば十分だったが、8時間も寝たことになる。

暖かくなって虫が眠りから覚めたようだ。

今回は、荘子を選んだ。

斉物論から言葉を探した。その理由は、スケールの大きいモノの見方が書かれていて、新春のスタートに合っていると思ったからである。

でも、選んだのは「朝三」の話だった。

これは日常生活でしょっちゅうお目にかかる場面だから、目を引かれた。

荘子には、猿と猿使いの話が出てくる。

猿は、日常の自分である。

目先の得に目を奪われて、あくせくする。

一番当てはまるのは、高速道路における渋滞時の車線変更である。

空いている車線に車を移動して、隣の車より10メートル先に行く。

隣の車はさらに車線変更してさらに先を行く。

30分して、高速道路から降りて料金所についてみると、自分を追い越した車が、後ろにいたりする。

目先の得に目を奪われて行動するが、長い目でみれば、思った以上に損得は帳消しされている。

実際にはあくせくしているときに、追突事故を起こしたりする。

そんなときに「朝三暮四」を思い出したい。

ギャンブルも同じ。

カジノでスロットマシーンで大勝ちしているが、時間が経ってコインのバケツを見ると、空になっている。目先の幸運に目を奪われると、元手がマイナスになっても気づかない。元手が無くなった時点でやめるのが得策。授業料を払ってギャンブルできたと思えばよい。

そういえば、カジノは宿泊料、食事、飲み物が無料のところもある。カジノで負ける金額が宿泊料、食事、飲み物の合計の金額を上回れば、カジノの儲けになるから。

だから、美味しい話があるときは、「朝三暮四」を思い出したい。

自分が猿扱いされていないかのチェックである。