TaoChat@934編集後記

今日は雰囲気を変えて、「ネコはどうしてわがままか」(新潮文庫)より日高さんの言葉を拾った。 ネコは勝手気ままに生きている。唯我独尊の生き方である。どうしてそんな生き方をするのか? そんな疑問に答える言葉でした。

我が家にも、息子が子供の時に拾ってきたネコを飼った事があった。

名前をしまという。身体に縞模様が入っていた。

床に座ってTVを見ていると、あぐらの中に勝手に入ってきて、一緒にTVを見ている。

おなかが空けば、みゃーと鳴いて食事を求める。

網戸を開ければ、勝手にどこかに散歩に出かけ、しばらくすると外でみゃーという声がして家に入れてやる。レースのカーテンはおもちゃ代わりとなり、爪でびりびりになる。ある日突然姿を消し、探しにいったら、頭から血を流して死んでいた。

車にひかれたのである。気ままに生きて、さびしく死んでいった。

このネコの一生は、わがままに見えるけど、理想的な一生かもしれない。

子ネコが大人になるとき、母親から独立するわけだけど、人間から愛の施しを受けること忘れない。擬似母親を見つける。

そこには自分のわがままを許してもらえるという信頼がある。

義母の家にもどこから子ネコがやってきて住みつき、子ネコを産んで、ネコ屋敷になりかけている。ネコもどの人間が無償の愛を施してくれるか知っている。

ネコにそんな人間と評価してもらったのだから、これはそれに答えるしかない。

気に入らなくなったら出て行けばよい。

腹が空けばもどってくればよい。

人間の親子の関係もそんなありかたでよいのかもしれない。