10月に突入した。
少しは涼しくなると思ったが、依然として暑い。
日の長さは短くなっているのは実感できる。
今週のニュースは消費増税である。
いきなり実感したのは、運賃値上げである。
510円のライナー券が520円に値上がり、昼食に使う居酒屋も、600円のカレーライスが650円に値上げされた。
価格据え置きの店もあり、消費者にとっては複雑な思いがする。
新聞を見ると、消費増税しても財政赤字は膨らむ一方であるという。
消費者からお金を吸い上げたお金はどこに吸い込まれていくのだろう。
役人には財政を緊縮するという意識が全くない。
家計なら支出が収入をオーバーしているなら、支出を切り詰め、赤字を抑える。
政治家も役人は、足らない分はもっと税金を搾り取れば済むと考えているようだ。
行く末の不安を持ちつつも、死ぬまでは生きていなければならない。
愚痴はここまでにして、今回の言葉は、一茶の句である。
一茶は、信濃の国で生まれ、ふるさとで亡くなっている。
この句にも、貧乏暮らしの生活が現れている。
65歳で亡くなる年に大火で家を焼かれ、焼け残った土蔵で生活をしていた。
従って、土蔵の明り取りを通して天の川をながめたのかもしれない。
障子の穴というのは、イマジネーションの世界かもしれない。
要するに、句は創作であり、どれだけ読む人の想像を拡げるかが、芸術の価値とも言える。
「障子の穴」に込めて一茶は、ピンホールカメラの穴のように、穴を通して、星の光という自然の美しさを心にどのように投影するのか、その受容の可能性を我々に問いかけているように思える。