昨夜イタリアンのレストランで飲み会があった。
ビールで始まり、赤ワインを飲み続けた。
二日酔いはなく、酔い覚めは爽やかだった。
日高先生の「ネコはどうしてわがままか」を読み終わり、生き物たちの健気な生き残りの戦略に感動したので、今回の言葉もそこからいただいた。
適応度増大の原則というのは、老子の言葉に通じる。
自分が死んでも遺伝子は引き継がれる。
それに向けて、生き物たちは命をかける。
オスだけでは遺伝子は引き継がれない。
メスという子を産む存在の助けを借りて、子に遺伝子を残す。
メスに嫌われては、生きる意味さえ失われる。
メスに好かれるように、ありたけの声を振り絞る。
しくみは単純だが、好かれるという保証はない。
人間界では、リアルな遺伝子は行き継がれない場合もある。
でも、子を産まなくても心という遺伝子を子孫に残すことはできる。
核兵器廃止の運動だって、原発廃止の運動だって、医療支援の運動だって、子孫に先人の意志を伝える子ことができる。
これが人間にしかできない、適応度増大の原則だと思った。