メルマガ発行前に編集後記を載せたのは始めてである。
今回の言葉は、道元禅師の和歌である。
選んだきっかけは二つある。
一つは、疎遠にしていた肉親と腹を割って、話をする機会があり、その席上、「あなたはエゴの塊で物欲が強い」と言われたことである。
自分の人生を振り返ると、確かに物に対するこだわりが強い。
いい意味では物を大切にするのだが、反面、他人に触られると気にかかる。
それが物欲が強いと思われる。
エゴの塊のほうは、これも自分を大事にするという反面、他人への思いやりが足りなくなる。これは自分の育てられ方も影響しているが、この歳になるとそうもいっていられない。
もう一つの選択の理由は、里見弴氏の「道元禅師の話」を今読んでいること。
道元さんの和歌がいくつか載っていて、内容も面白い。
煩悩の塊である自分をまず自覚することの大切さをあらためて知らされた。
人間は煩悩を抱えて、それの餌食にならないように、身を正して生きなければならない。当たり前のことだが、一番大切なことだと思った。
