TaoChat@913編集後記

米朝首脳会談の開催地がシンガポールに決まり、いよいよ1月後に開催されることになった。北朝鮮は、中国の後ろ盾に経済制裁を免れながら、核廃棄の時間延ばしにかかる。核を持っているうちは、援助を受けられる時間は長く確保できる。

北朝鮮の金さんは、体制維持が核放棄の条件とする。

権力にしがみつくのと、国を変えていくことを同時に行おうとする。

北朝鮮ばかりではない。

お隣の習さんもプーチンさんも皆権力にしがみつく。

今回の言葉は「易」から選んだ。

尺取虫の原理は、老子にも現れる。

老子易経に学んだというのが正しいと思われる。

自然界の転変をみれば、安定ということはなく、あのハワイ島のキラウェア火山も住宅地に溶岩を噴出させている。

自然界を安定ということで生活しているのは人間だけである。

易経は安定は続かないと教える。陰陽が交互に表れ、利益をもたらすという。

物理の言葉で言えば、ばねの原理である。

ばねは縮むときは、伸びようとするエネルギーを蓄え、伸びきったときは、縮もうとするエネルギーを蓄える。これにより理論上は永遠に循環運動が繰り返される。

米朝会談でどこまで、核兵器の完全放棄がなされるかわからないが、世の中を安定化させるために、不安定な人間が動いているのが不思議な現実である。

さらにこの不安定な人間たちが、自分の立場だけは安定化しようとしているというのも皮肉な現実である。

尺取虫の原理で言えば、自らが尺取虫として不安定な要因として働きながら、国や世界を変化させようとしている、人類史の申し子なのかもしれない。