TaoChat@909編集後記

花粉症の症状がひどく、目がかゆく、うるうるしている。

今回は、孫子を選んだ。

老子の思想の影響を受け、勝利の戦略を考えた孫子である。

そもそも戦わずして勝つと言うのが老子の考えを受け継ぐ。

不争が原則。

できるなら戦いたくない。

勝ったなら、敵の民や土地を活かし、共存する。

そんな孫子の戦い方の基本が勢いである。

勝つためには、味方の勢いを生み出す。

同時に敵の勢いをくじく、奇策をとる。

そうすれば、敵は戦意を喪失して、戦いなくして勝利できる。

戦いには、優れた兵士が必要である。

勢いを忘れ、優れた兵士に頼ると勝利はおぼつかない。

人材に頼っても、兵士に勢いがなくては、戦闘に負ける。

アメリカがベトナム戦争で負けたように。

アメリカは、ナパーム爆弾や、枯葉剤や、最新兵器でベトナムの密林を焼き尽くした。

しかし、兵士はなぜベトナムで戦って命を落とすか疑問を持った。

共産主義というイデオロギーは違うものの、同じベトナム民族をなぜ分断する必要があるのか。そこにはすでに勢いはなかった。

反対にベトナムは、機関銃と竹やりと地雷とゲリラで勝利した。

また民族統一という勢いがあった。

勢いというのは、シーソーみたいなもので、敵に勢いがあるときは、味方の勢いは圧倒される。

勢いは周期的に繰り返される。

勢いがないときは、耐えるしかない。

勢いをコントロールすることが、勝利に繋がっていく。

人生も長期戦と考えれば、人材というのは、自分の能力みたいなもの。

それに頼っていても勝利はできない。

勢いをどうつかんで、それに乗っていくか?

まるでサーフィンである。

波に乗れるのはほんの一瞬である。

波は消えても、また波は遠くからやってくる。

それをどうとらえるか?

孫子の戦略も、サーファー的な戦略である。

今回も、後記のほうが面白いような気がする。