後悔しても始まらない

メルマガで紹介できなかったゲーテの言葉です。

新潮文庫の「ゲーテ格言集」は、安くてお奨めの本です。

和訳がいいのか、すらすら頭に入ってくる。

後悔しても始まらないことをうまく表現している。

「あせることは何の役にも立たない。

後悔はなおさら役に立たない。

前者はあやまちを増し、後者は新しい後悔を作る。」

気持ちのあせりと後悔は、「再生産」されるという。

日常何度も経験します。

気持ちがあせると、注意心が欠け、あやまちを増すことになる。

高齢者相手の詐欺師が使う手です。

息子さんが事故を起こし、至急訴訟費用が必要になったと電話してくる。

高齢者の気持ちをあせらせ、大金を振り込んだり、自分でお金をもっていったりする。落ち着いていれば、息子に再度確認すると電話を切れるはず。

後悔のほうは、熟年離婚や定年離婚。

子育てが終わり、一息つくと自分の人生を回想する時間ができてくる。相手の選び違いが、こんな人生を引き起こしたと後悔する。そうすると、もっとよい夫と結婚していたら、もっとよい人生が送れたかもしれないと新たな後悔が生まれる。

後悔しても何の役にも立たない。大事なのは、これから残った人生をどう過ごすかということ。過去は取り返せないが、未来は作っていける。思い通りにならないかもしれないが、自分の意思が反映できる。

ゲーテさんもいろんな後悔をしてきたんだろうなと彼の言葉から推し量れる。

この言葉、前向きでいいと思いませんか。