親に抱かれた赤ちゃんが始めに覚える言葉。
バー、マーと親があやす言葉だろう。
次に、2語になると、パパー、ママーというように同じ語を2つ重ねる言葉。
次にどういう言葉を覚えるか?
駅でそれを考えさせる場面に出会った。
母親が乳母車を押して、男の赤ちゃんを乗せて急いでいる。
男の赤ちゃんは泣いてわめいている。
そのときの言葉。
「やだー」という言葉。
いいか悪いか答える基本の言葉。
英語なら、YAHかNOだろう。
大人の行動を否定する言葉。
自分の意志をもって否定する言葉。
丁寧にいえば、「いやだー」だが、いを略して「やだー」となる。
否定の言葉は、できるだけ短い方がよい。
短さは、意志の強さを表わす。
「やだー」を最初にいう子は大人になって逞しくなる。
大人の世界では、まず結論からいうことで話は始まる。
「やだー」の次に、その理由がくる。
結論を先に言うのは勇気が要る。
でも言われた方は納得がいく。
長々とお説教が続き、最後に結論がくると、何のために長々と聞いていたのかわからなくなる。結論を聞けば、理由の説明で、結論がくつかえるか考える事ができる。
それだけ聞き手に猶予を与えることになる。
「やだー」を最初にいう子は、大人になる入り口にすでに立っているといえる。
親であっても、YESかNOか、結論を先に言うと、「なぜ」を理由を聞いてくれる。
話はそこから始まり、理由の説明で自分の考えを話す機会を得る。
とすると、親の教育は「やだー」を聞いた親が次に応じるかにかかってくる。
「だめー」と返すのではなく、「どうして?」と聞いて子供の考えを聞く。
駅の母親はなんていったかは聞き漏らしました。